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海賊船
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イカ釣り漁船がまだ沖に出て漁をしています。
仕掛けを照らすために、船上からの強力な照明が光り、夜の海に不思議な光の模様を描きます(漁火=いさりび、と言いますね)。
対岸の青森側でもイカ漁は行われていて、晴れた日には函館側からもはっきりと見えます。
その光量はまるで海峡の空が薄くなるほどで、函館の観光資源のひとつになっています。ただ、函館近郊のアマチュア天文家は難儀しているようですね。その立場からすれば、まったくの光害ですから。
曇りの日は、雲が低ければ照明でぼんやりと照らされている様子が見られます。

この写真に写っているかどうか分かりませんし、今はあるのかどうかは定かではありませんが、これらの漁船とともに「海賊船」と呼ばれる小さな船がこっそりと海に出ているかもしれません。
あれだけの光を発する集魚灯を備えた船は、それなりに大きな設備投資が必要でしょうし、1回の漁で使う燃料も、航行に使う分の他に、発電機を回す分も必要ですから、相当なものになるでしょう。巻上げ機(イカ釣り機)なども、当然イカ漁専用のものを使います。

そういう船を持つことのできない人が、小船で夜の海に無灯で乗り出し、こっそりと光の淵に近づいて、こっそりと少量のイカを捕り、早朝の市内でリアカーによる引き売りをしていたと言います。

要するに哀しいズルですが、そうして獲られたイカは安価で新鮮で、利用する市民もたくさんいたようです。
すでに退職している上司と先日10年ぶりに会った際、こういう話を聞きました。
by plaster04 | 2009-10-26 00:31 | 浜辺の風景


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